「繊維筋痛症」症状について実際の患者が体験談や悩みを告白

こんにちは！nicoです！

私は２０２１年１０月に線維筋痛症と診断されました。
私もこの病気になってから初めて線維筋痛症という病気を調べて知ったですが、やはりこの線維筋痛症を知らない方のほうが多いのではないでしょうか？

私は発症してから約一年が経ち、もっとこの病気を多くの方に知ってほしいという思いで記事にしました。
専門知識はないのでそういった情報が欲しい方は「線維筋痛症友の会」などのサイトをご覧ください。
この記事では私が調べたことを私の体験と併せてご紹介しています。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。

線維筋痛症の基本情報

推定患者数は人口の1.66%、約200万人と疫学調査で言われており決して稀な疾患ではありません。

NPO法人 線維筋痛症友の会

そして男性よりも女性のほうが多く、中高年の方が発症しやすくなっているそうです。
ただ、線維筋痛症は原因不明、見た目にもわからないので診断がしにくく、もしかしたらもっと多くの方が線維筋痛症になっている可能性もあります。

症状は？

全身又は体の一部分に慢性的な痛みがあります。
痛みは、筋肉痛、関節痛、ズキズキ、ヒリヒリ、鈍痛、刺されるような痛み、血管にガラスの破片が通っているような痛み、鈍器で殴られているような痛みなど、患者によってさまざまです。
痛みだけではなく、疲れやすい、目が見えにくくなる、下痢、便秘、めまい、嘔吐、うつ病、こわばり、睡眠障害など広範囲にわたります。
また、天候や、生活環境、ストレスなどにより引き起こされる場合もあります。
しかし、血液検査やレントゲン検査でも異常はなく、リウマチのように腫れや変形もなく見た目からもわかりません。
この病気によって死亡することはありませんが、うつ病により自殺される方が多いといいます。

原因は？

原因ははっきりしていません。
脳の痛みを感じる機能に障害が起きている、昔から疲れやすい、思春期に受けていた虐待、ストレス、手術や外傷などがきっかけになるともいわれています。

治療法は？

根本的な治療法は見つかっていません。
対症療法や薬物治療になります。
ちなみに私は初期にリリカ（プレカバリン）という薬を飲んでいましたが副作用の眠気がひどかったので、今はタリージェを飲んでいます。
こちらも眠気はありますが、リリカほどではありません。
そして私の場合は関節痛により全身の関節が動きにくくなったので腕のリハビリを受けています。
痛みがない程度の簡単な運動はしたほうがいいみたいです。
また、うつ病を併発する方も多いので、そういう方は精神科の診察を受けたり、抗うつ剤を併用します。

最近、「スーパーライザー」という近赤外線治療が有効だという話を聞きましたが、病名によっては自費治療とのことで、線維筋痛症が当てはまるのかどうかは調べてみましたがわかりませんでした。
線維筋痛症以外にも様々な病気に有効とのことなので興味のある方はお近くの病院でお聞きください。

難病指定はされていないの？

血液検査やレントゲンなどに異常が出ず、診断が難しいため難病指定にはされていません。

中には体中が痛くて動けないため、障害年金をもらっている方はいるみたいです。
痛みのせいで仕事や生活ができないなどの悩みがある方は、一度お住まいの年金事務所へ相談してみるといいかもしれません。

線維筋痛症の体験談

幼少期

私の場合は、小さい頃から疲れやすく、気性の激しい両親の元で育ちました。
常に親の顔色を伺っていて、周囲の人たちに対してもなかなか心を開かない閉鎖的な子どもでした。
「疲れた」というのが私の口癖のようで、そのたびに「あんたは若いのにすぐ疲れた疲れて言うて規則正しい生活してへんからや！」とよく母親に怒られていました。
私からすれば、本当に毎日起きたときからしんどいのに、みんなは平気なの？こんなにしんどいのになんでわかってくれないの？とずっと疑問に思っていました。

すぐ疲れるし、喘息もあったため昔から運動はたいしてしてきていませんでした。
それでも普通に成長し、普通に生活していましたが、環境の変化には弱く一度目の結婚後には腹痛で病院に運ばれることが何度かありました。

予兆

３７歳のとき再婚のため、夫のいる田舎へ引っ越しました。
知り合いもいなく、新しい土地での生活はとても不便に感じ、ストレスが溜まっていきました。

そして再婚後も同じ腹痛で悩まされたのです。
毎晩立ってられなくなるほどの腹痛で目が覚め、救急病院へ駆け込みました。
救急車で運ばれたことも何度かあり、そのまま入院したこともありました。
レントゲンや、血液検査、エコー検査、あらゆる検査をしましたが結果は異状なし。

もしかしたら胆のうが原因かもしれないから取ってみる？というなんの根拠もない主治医からの言葉でしたが、私は藁にも縋る思いだったのでそのまま胆のう摘出手術を受けることにしました。

手術後、やはり胆のうが原因だったのか腹痛はパタリと治まりました。
しかし、平穏な日々は一週間ほどで終わってしまったのです。

変化

ある日、腕が上がらなくなってきたことに気づきました。
そのときはどうせすぐに戻るだろうと軽く考え、「おかしいなぁ」と笑ってさえいました。
しかし、朝に腕から指にかけてこわばりがで始め、これは異常だと気づき始めました。
そのときにはすでに腕が９０度ほどしか上がらなくなっていたのです。

急いで整形外科を予約し、受診してみましたが炎症を起こしているだけだろうと湿布をもらって様子をみてみることに。
それでも痛みやこわばりは治らず、他の整形外科を受診しましたがそこでも炎症だと言われました。
５件目ぐらいの整形外科でも検査をしてみましたが原因がわからなかったため、大学病院を紹介してもらいましたが大学病院でも検査に異常なし。
そのあいだにも私の体はだんだん硬くなっていき、すでに全身の関節が痛くて動きにくくなっていました。

線維筋痛症、発覚

病院を転々としていたあるとき、とある整形外科でとても親身になって聞いてくださる先生にリウマチに詳しい先生がいると紹介状を書いてくださることになりました。
私はこれでやっと治るかもしれないと嬉しく思い、すぐにリウマチの先生に会いに行きました。
エコー検査、血液検査、レントゲンを受け、検査結果は一週間後ということになりました。
やっと病名がわかるかもしれないという期待とともに、不安な気持ちもありました。

一週間後、やはり結果は異常なしでした。
「異常がないのに痛いのは線維筋痛症という病気なんだよ」と聞かされ、そこではじめて私は線維筋痛症という病名がつきました。
それと同時に線維筋痛症はほぼ治らないという話を聞き、絶望を感じ、涙をこらえていたのを覚えています。

私に与えられたのは、投薬治療とリハビリです。
投薬は痛みを和らげるリリカというもの。（今は眠気がひどいためタリージェに変更されました）
リハビリは、投薬後２カ月ほど経っても腕が上がらないのが改善されなかったためです。

現在

現在、線維筋痛症の診断を受けて１１カ月、リハビリを受けてから９カ月ほど経っています。（２０２２年９月現在）
私の症状としては

診断後は毎日のように泣いていて精神的にもつらかったですが、いまはだいぶ落ち着いています。
私だけなんで・・・と思っていた時期もありますが、私よりもっと痛い思いをされている方がたくさんいらっしゃるので、私はマシなほうだと自分に言い聞かせ精神を保っています。

腕のほうはリハビリのおかげで、今は１５０度ぐらいは上げられるようになりました。
痛みは変わらずありますが、仕方ないものと思って諦めています。

一番つらいのは、まわりの人にわかってもらえないことです。
線維筋痛症は見た目ではわかりません。
こちらが痛い、つらいと言ったところでなかなか理解してもらえません。
しんどくて寝ていても、だらけているだけと思われてしまいます。
発症当時はそれでよく夫と喧嘩になりました。
わかってもらえない歯がゆさと、自分でもちゃんとしたいのにできないもどかしさでまた辛くなり負のループでした。

線維筋痛症はほぼ一生付き合っていかなくてはいけない病気です。
私はうまく付き合っていくために、いまは体に無理のない範囲の仕事で自分らしく働いています。
徐々に新しいことにも挑戦しはじめています。
精神的にも健やかでいるためには、どうしてもまわりの人の理解が必要です。
もしもご家族や、友人に線維筋痛症の方がいたら本人が一番頑張っているんだと思ってください。

そしてこの記事を読んで同じようにつらい思いをされている方がいらっしゃったらいつでも声をかけてください。

長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事を読んで少しでも線維筋痛症を知ってもらえればうれしいです。